# RMC構造を用いたDFT教師構造の設計 ## 研究ワークフロー 実験データに整合するRMC構造から局所原子環境を選び、小規模な周期DFTセルに反映する。第一原理計算で得たエネルギー・力を教師データとしてænetのANN原子間ポテンシャルを学習し、大規模構造を扱うRMC_POTのポテンシャル拘束へ応用する。 このワークフローでは、局所環境の分布と変動をDFT教師構造群に反映する。局所環境は原子、結合、複数原子ユニットを中心として定義でき、有限範囲の架橋や隣接ユニットの相対配置も含む。 ## 局所環境と周期セル 対象とする局所環境を定めたうえで、観察範囲、幾何を保持する範囲、原子変位を与える範囲を設定する。これらの範囲はDFTセルの寸法、組成、周期境界条件、およびænet記述子のカットオフと合わせて検討する。 小規模周期セルでは、周期像によって局所環境に人工的な相関が生じる場合がある。元のRMC構造から選択した領域について、距離・角度・相対配置の変化を調べ、教師構造として必要な局所環境が表現されているか評価する。 ## 候補構造のサンプリング RMC構造に含まれる局所環境の頻度と多様性を解析し、代表的な環境に加えて分布の端や希少な環境も必要に応じて選択する。セルサイズ、局所領域、変位量、乱数シードを変化させ、学習対象となる局所構造の範囲を広げる。 構造ごとに入力RMCファイル、選択領域、周期セル、変位条件、生成条件を記録する。生成後は原子間距離、周期境界、元素組成、局所幾何、構造の重複を確認する。 ## 計算と評価 候補構造の幾何学的検査に続き、VASP計算の収束とエネルギー・力の整合性を確認して教師データを収集する。学習したANNは独立したDFT参照構造で評価し、エネルギー差、原子間力、局所環境ごとの予測誤差を調べる。RMC_POTへの適用では、試行原子移動に伴うエネルギー変化の再現性を検証する。 `aenet_env` はこれらの処理に利用する共通APIを提供する。構造選択や局所領域の構築など研究対象に固有の処理は、個別の計算例で扱う。